〇1983年に制定されたワイン法
産地の区分け、ぶどう品種と収穫年度の記載などを規制してアメリカワインの品質を管理しています。フランスやイタリアなどヨーロッパのワイン法による原産地統制呼称制度は設けられていません。スティルワイン(非発泡性のワインの事。いわゆる赤・白・ロゼワインを指します。)は使用品種の規制がないジェネリックワインとプロプライアタリーワインそして単一品種を使用するヴァラエタルワインに分類されます。
ジェネリックワイン
数種類のぶどうをブレンドした日常商品ワイン。ラベルにレッドワイン、ホワイトワイン、ロゼワイン、ブラッシュワインなどの色調を表示したワインと、バーガンディーやシャブリといったヨーロッパの産地名が表示されたワインの2種類があります。後者の場合はぶどう品種についての規制は無く、その産地の味のタイプを基準にして造られ、国内消費用に向けられています。
プロプライアタリーワイン
ボルドー原産とする品種をブレンドした高品質ワイン。
赤ワインであればカベルネソーヴィニヨンとメルロー、カベルネフランなどのブレンドから造られたワインで(メリテージワインと言われる場合もある。) ワイナリーがぶどう栽培から、醸造、瓶詰めまでを行ったブランドワイン。それぞれのワイナリーの特徴が良く表れており、オリジナルのブランド名や生産者が表示されています。
ヴァラエタルワイン
ラベルにぶどうの品種を表示したワイン。単一品種を75%以上使用していることが条件。
また、必ず併記される産地名も、州名は100%、群名は75%、AVA名は85%以上の使用量がなければ記載できないとなっています。
・ヴァラエタルワインの規定
表示 | 規定 |
---|---|
州名 | 州内で収穫されたぶどうを75%以上使用した場合に 表示できる。 (ただしカリフォルニア州では100%) |
群名 | 群内で収穫されたぶどうを75%以上使用した場合に表示できる。(カウンティ) |
AVA | 政府公認のワイン指定栽培地域内で収穫されたぶどうを、 85%以上使用した場合に地域名を表示できる。 |
畑名 | 同一畑内で収穫されたぶどうを95%以上使用した場合に表示できる。 (ヴィンヤード) |
品種名 | 表示されたぶどう品種を75%以上使用した場合に表示できる。 |
収穫年 | その年に収穫されたぶどうを95%以上使用した場合に表示できる。 |
コメント